機能性ディスペプシアとは
機能性ディスペプシアとは、胃の痛みや胸焼け、胃もたれなどの胃の症状が続いているのにもかかわらず、胃カメラ検査などを行っても、胃に形態的な異常が見つからない病気です。胃の粘膜は綺麗で問題が見つからないのに、胃の動きや働きに問題があるという状態です。
機能性ディスペプシアの原因はストレス?
機能性ディスペプシアは、睡眠不足や不規則な生活、過労などのストレスによって引き起こされることがあります。胃はストレスの影響を受けると、胃が胃の内容物を十二指腸に十分に遅れなくなったり、胃酸の分泌が過多になったりします。
機能性ディスペプシアと自律神経
機能性ディスペプシアの多くは、「胃の知覚過敏」をともなっていることがわかっています。胃の知覚過敏の状態では、胃は胃酸の分泌や胃の動きなどの胃の刺激に過剰に反応するため、少量の食事でも胃に入るだけで胃の内圧が上昇したり、胃酸に対して痛みや熱さを強く感じたりします。胃の機能は、自分の意思とは関係なく働く「自律神経」によって調整されています。この自律神経は強いストレスがかかることで乱れてしまうため、結果としてストレスによって胃の機能が悪くなってしまいます。
機能性ディスペプシアの症状
機能性ディスペプシアの主な症状は、食後のもたれ感、少量の食事でお腹がいっぱいになる(早期満腹感)、みぞおちの痛み、胸焼けなどがありますが、他にも、胃のむかつき、食欲不振、吐き気、嘔吐など、人によって様々な症状があります。
機能性ディスペプシアの治し方
機能性ディスペプシアの治療には、生活習慣・食生活の改善と投薬療法があります。機能性ディスペプシアはストレスによって引き起こされるため、規則正しい生活と適切な食生活をすることで自律神経を整えます。また、症状や原因にあわせて投薬を行います。
機能性ディスペプシアはどれくらいで治る?
症状を改善し、治療が完了するまでには、3か月~4年程度の治療期間がかかります。
胃に負担を欠けない食べ方(機能性ディスペプシアに良い食事)
胃に負担をかけない食事方法として重要なのは、食べ物をゆっくりとよく噛んで食べ、腹八分程度に食事を抑えること、そして食後は30分程度休憩をとり、すぐ動かないことです。食事の内容に制限をかけるとかえってストレスになる場合があるため、暴飲暴食や偏った食事を避ける程度であまり気にしなくて構いません。