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繰り返す便秘・下痢

便秘・下痢を繰り返している

便秘であると思っていたら急に下痢を起こしたり、下痢だったのに突然便秘になったりすることは珍しくありません。便秘や下痢が続くのはどちらも腸内フローラのバランスが崩れている状態です。便秘や下痢は、多くの場合は一時的なものですが、便秘や下痢が長期間続いたり、便秘や下痢を繰り返す場合は、便秘や下痢が病気やアレルギーによって引き起こされている場合があります。以前は快便であったのにもかかわらずある時から便秘や下痢になったという方は要注意です。何らかの病気が潜んでいる場合があります。


便秘・下痢を繰り返す原因

便秘や下痢を繰り返す主な原因は、潰瘍性大腸炎クローン病、大腸ポリープ、大腸がん、膵炎、肝臓がんなどがあります。また下痢だけが続く場合は、感染症によるものの場合もあります。便秘だけが続く場合は、大腸がんや腸閉塞、腸管癒着、排便機能の異常、特定の薬の副作用、パーキンソン病、糖尿病、甲状腺機能低下、摂食障害、うつ病などの可能性があります。妊娠や人工透析によっても便秘が起こることがあります。


便秘・下痢を繰り返す病気

便秘や下痢が繰り返される場合には、主に消化器疾患を疑いながら検査を行います。

過敏性腸症候群

過敏性腸症候群とは、腸に炎症やポリープなどの病変がないのにもかかわらず、慢性的に腹痛を伴う下痢や便秘の症状を引き起こす病気です。身体的・精神的ストレスによって自律神経が乱れ、腸が便を送り出す収縮運動(蠕動運動)が過剰に活性化したり、鈍ったりすることで下痢や便秘を交互に起こします。自律神経の乱れは完全に治すことは難しいですが、内服薬を用いて症状を軽減させることが可能です。

過敏性腸症候群

大腸がん

大腸がんの中でも、下行結腸から直腸に腫瘍が生じると、便秘と下痢が繰り返されることがあります。また、血便や便が細くなる、お腹が張る、腹痛などの症状を伴うことがあります。大腸がんは初期のものであれば内視鏡手術で治療できます。

大腸がん

潰瘍性大腸炎

潰瘍性大腸炎とは、大腸の粘膜に慢性の炎症または潰瘍ができる大腸の炎症性疾患です。はっきりとした原因はわかっておらず、また根本的な治療方法も見つかっていないため、症状をコントロールするような治療が行われます。潰瘍性大腸炎は便秘と下痢を繰り返すことがあります。

潰瘍性大腸炎

その他

感染症やパーキンソン病、糖尿病、甲状腺機能低下、摂食障害、うつ病、食物アレルギー、薬の副作用、偏った食事、運動不足などによって便秘と下痢が繰り返されることがあります。


便秘・下痢の治療方法

下痢や便秘の治療は、原因が病気である場合は優先的に病気の治療を行います。また同時に、生活習慣や食事の改善を行います。