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寒さと胃腸の不調

寒さが招く胃腸の不調

寒い時期になると胃腸に不調が起こりやすくなります。気温が下がり、体が冷えると、交感神経が優位になり、胃腸の運動が抑制されます。また、交感神経が優位になると血管が収縮し腸に送られる血液量が減るため、腸の機能はさらに低下します。このような腸の運動機能の低下のことを「停滞腸」といいます。停滞腸になると、消化や吸収、排せつがうまく行われなくなり、老廃物や毒素が長時間体内に溜まるので、下腹部の張りや腹痛、肥満、便秘、ニキビ、肌荒れ、体臭などが起こります。また新陳代謝が衰えると、細胞の活動や血流が滞り、さらなる冷えを招きます。

年末年始の逆流性食道炎

年末年始は忘年会や新年会などが続き、暴飲暴食やお酒の飲みすぎ、睡眠不足になってしまいがちです。これらの生活習慣は健康被害をもたらします。一般的に12月になると、胃・十二指腸潰瘍の症例が増えます。また、脂っこい食事や肥満は逆流性食道炎を引き起こしやすい特徴でもあります。逆流性食道炎は、胃酸が食道に逆流し、食道に炎症を起こす病気です。胸焼けや酸っぱいものが上がってくる感覚、げっぷ、お腹の張りなどの症状があらわれた場合は受診しましょう。逆流性食道炎は内視鏡検査により診断します。

逆流性食道炎


腸を温める

腸を温めることは、腸の不調を防ぐのに効果的です。寝るときに湯たんぽを布団に入れたり、寒いときはカイロなどでお腹を温めましょう。また、腰はお腹の神経が多く集まっている場所であるため、同時に腰を温めるのも効果的です。他にも30分程度のウォーキングを週に3,4回程度行うことで血流が促されます。39℃前後の湯船に20分程度入浴するのも血流を促すのに効果的です。


腸内環境を整える食べ物

腸内環境を整えるためには、食物繊維をさまざまな食品から摂取することが重要です。食物繊維には不溶性食物繊維と水溶性食物繊維があり、これらをバランスよくとることが腸内環境を整えるのに効果的です。不溶性食物繊維は、豆腐や野菜類など、水溶性食物繊維は麦ごはんや根菜類、海藻類から主に摂取できます。また、厚生労働省の「健康日本21(第二次)」によると、一日の豆類の摂取目安量は100g、野菜類の摂取目安量は350gと定められています。