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お尻の出血を伴う痛み(痛くてつらい下血)

お尻から痛みを伴う出血があったら…

お尻から痛みを伴う出血や血便がある場合、痔やさまざまな消化器の病気の可能性があります。


お尻から血が出たとき、お腹(腹部)・お尻(肛門)に痛みを伴う病気

お腹(みぞおち)の痛みを伴う出血

胃潰瘍

胃潰瘍とは、胃の粘膜が溶け、胃粘膜から筋層にかけて穴があいた状態のことです。胃潰瘍はピロリ菌感染や非ステロイド性抗炎症薬の使用によって引き起こされることがあります。症状は、みぞおち周辺の痛み、吐血、胸焼け、吐き気、嘔吐、黒色便などがあります。また、痛みは食後に起こりやすい特徴があります。ピロリ菌感染によって胃潰瘍が引き起こされている場合は、ピロリ菌の除菌治療を行うことで胃潰瘍が治り、再発もしなくなります。

虚血性大腸炎

虚血性大腸炎とは、大腸に血液を送る動脈に閉塞がみられないのに、大腸への血流が一時的に悪くなり、大腸壁に血液が十分に届かなくなることで、粘膜に炎症や潰瘍が起こる病気です。症状は、急激な上腹部痛と下痢、血便などがあります。治療は絶食や抗菌薬を行います。狭窄がひどかったり、壊死が起きている場合は手術を行います。高齢者や、高血圧、糖尿病、虚血性心疾患の方、動脈硬化性疾患の方は発症リスクが高いです

潰瘍性大腸炎

潰瘍性大腸炎とは、大腸の粘膜に慢性の炎症または潰瘍ができる大腸の炎症性疾患です。炎症や潰瘍は腸全体に起こり、発症部位により、全大腸炎型、左側大腸炎型、直腸炎型に分類されます。感染やアレルギー、自律神経失調、血管炎、食生活などに原因があると考えられていますが、はっきりとした原因はわかっておらず、また根本的な治療方法も見つかっていないため、症状をコントロールするような治療が行われます。症状は、下腹部の違和感、下痢、粘血便・血便、発熱、腹痛、体重減少、貧血などです。これらの症状は通常、強まったり弱まったりを繰り返します。発症に男女差はなく、幅広い年代に発症しますが、特に20代の方の発症数が多いです。厚生労働省の指定難病に該当している病気であるため、難病医療費助成制度を利用することで、医療費の支援が受けられます。

潰瘍性大腸炎

お尻の痛みを伴う出血

嵌頓痔核(かんとんじかく)

陥頓痔核とは、内痔核が進行し、肛門外に脱出するようになり戻らなくなった状態で、大きくはれ上がり、激しい痛みを伴います。強い痛みによって肛門括約筋が収縮し、症状が悪化して排便や排尿ができなくなることもあります。痛み止めや軟膏、坐薬を使用し、入浴や坐浴で血流を促進し、腫れがひくのを待ちます。急性期でも痛みなどの症状がひどい場合は手術を行います。

切れ痔

切れ痔(裂肛)とは、肛門の皮膚が切れたり、裂けたりしてできた傷のことです。主な症状は排便時の痛みや出血ですが、いぼ痔のように大量に出血することはまれで、通常はトイレットペーパーに血が付着する程度です。切れ痔の原因は、便秘や下痢です。便秘で硬くなったカチカチの便が排便時に肛門の皮膚を傷つけたり、下痢によって排便の勢いが増すことで肛門の皮膚が傷つき裂けます。切れ痔は一度治療しても、生活習慣や下痢、便秘が改善しないと再発します。

切れ痔