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肛門外科

肛門科とは

肛門科とは、肛門や排便のトラブルなど肛門疾患の診療を行う診療科です。肛門科で診療することが多い疾患に、痔があります。痔は早期に適切な治療を行うことで、ほとんどの場合、投薬を中心とした治療で楽に、そして比較的早く治せます。また、痔に似たような症状がある病気として大腸がんなどもあります。大腸がんは早期発見・早期治療が重要な病気です。気になる症状がある場合はお早めに受診するようにしてください。


主な肛門疾患

主な肛門疾患

主な肛門疾患として、下記3つが挙げられます。詳しくは各ページをご覧ください。

  • いぼ痔
  • 切れ痔
  • 痔ろう

肛門診療の流れ

一般的な肛門科診療の流れをご説明します。

1ご予約

あらかじめご予約をいただくと、ご来院時の受付がスムーズになります。ご不明な点がありましたら、ご予約の際になんでもご相談ください。

2受付

ご予約時間の少し前にいらしていただき、受付にお名前をお伝えください。受付にて健康保険証、お薬手帳(お持ちの場合)の提出と、問診票へのご記入をお願いしています。

3診察室での問診

診察室での問診では、症状や生活習慣、排便の頻度、便の状態、お悩みの内容などをお伺いします。既往症や服用中のお薬についても確認します。

4視診と指診

ベッドに横になっていただきます。おしりが見える程度まで下着をおろしていただき、タオルをかけます。服を脱いでいただく必要はありません。医師がタオルを必要な分だけめくり、観察を行います。指診ではゴム手袋をした指でしこりやポリープ、肛門狭窄などの有無を調べます。指診の際には肛門に麻酔のゼリーを塗りますので、ほとんどの場合、痛みや不快感はありません。

5肛門鏡検査と直腸鏡検査

肛門鏡検査・直腸鏡検査では、筒状の肛門鏡や直腸鏡を肛門に挿入して内部を観察します。どちらもゼリー状の麻酔を塗って検査を行います。

6診断と説明

医師が検査結果と治療について説明し、治療方針の相談をします。正確な診断のために、内視鏡検査が必要な場合には、それについてもご説明します。検査や治療は患者様が納得され、同意いただいたものを行っていきます。ご不安がありましたら、なんでも遠慮なくご相談ください。


肛門のよくあるお悩み

心配のいらない血便?直腸がん?

血便が出た際、ほとんどの出血は痔によるものですが、直腸がんからの出血の場合もあります。直腸は大腸のなかで最も肛門に近い部分で、その長さは20㎝です。直腸は肛門から約3㎝の辺りで肛門に接続します。そのため直腸の肛門の出口に近い部分にがんができると、痔と同じように赤い血がでます。早期の直腸がんでは、排便時にいつも血がでるわけではなく、また肛門の痛みもありません。かなり進行すると毎日血が出るようになりますが、出血量は次第に多くなるとも限りません。直腸がんは大腸がん全体の約5割を占めています。直腸がんでは手術を受けた後に頻便や便失禁などの後遺症が残る場合があり、特に早期発見・早期治療が重要です。

脱肛とは?

脱肛とはいぼ痔が肛門の外へ出ている状態のことを言います。いぼ痔が、便秘でいつもいきむ、立ったままや座ったままの仕事、力仕事などでいつも腹圧が加えられていると、次第に膨らみが大きくなり肛門の外へ脱出してきます。初めは排便時のいきみを取ると自然に肛門内に戻りますが、そのうち指で押さないと戻らなくなり、もっとひどくなると、いつも出っぱなしという状態になります。出血などがなく日常生活に支障がなければ、そのまま保存的に様子を見てもいいですが、軟膏や坐薬をいくら使っても脱肛は治るわけではないので、きちんと治したいのであれば手術をおすすめします。

切れ痔は自然に治る?

切れ痔は、少量の出血からポタポタ出血する状態、さらに排便時に肛門がピリッと裂ける感じであれば治りやすく、反対に排便時に出血がほとんどなく、肛門の痛みが半日から1日中続くような場合は治り難い段階と判断されます。また一度治った傷は丈夫な状態になるのにさらに1か月ぐらいかかり、その間に傷に負担がかかると再び切れてしまいます。また肛門が狭くなってきたり、痔瘻が形成されるようになると、ほとんど治らない状態になります。慢性化していて日常生活に支障をきたす場合は手術することになります。